書籍案内

持続可能な社会をつくる幼児期のESD論

  ― 子どもと環境 ―
降旗信一・菊池 稔 編著        
A5判並製/160頁/ISBN978-4-910917-12-2/C3037  2024年2月5日刊行
定価2,200円[本体2,000円+税10%]           人言洞ウェブで購入

[編著者]
降旗 信一  東京農工大学
菊池 稔  名寄市立大学
[著者]
田中 住幸  札幌大谷大学短期大学部
増田 直広  鶴見大学短期大学部
地下まゆみ  大阪大谷大学
小野瀬剛志  仙台青葉学院短期大学
中本 貴規  飯田短期大学
岡 健吾  北翔大学
陳 倩倩  学校法人リズム学園 はやきたこども園
板倉 浩幸  東京農工大学
仙田 考  田園調布学園大学

内容紹介
 幼稚園教諭・保育士資格の必修科目である「幼児と環境」を踏まえ, 持続可能な社会を担う子どもたちを育むために求められるESD論を学ぶのに最適な理論と実践の入門書です。
 本書は,大学や保育現場などで研究・実践している気鋭の筆者たちが「保育者養成校や保育所、幼稚園、認定こども園が地域と連携し,地域資源を活用したESD実践」を紹介し論考することで,幼稚園教育要領の領域「環境」の視点から地域連携を核とした幼児期のESD論を提起することをめざしています。
《幼稚園教諭・保育士養成課程の必修(選択)科目「幼児と環境」のテキストとして最適です!!》
 本書を読むことで、幼児期からのESDによってこれからの社会を担う子どもたちを育てる幼稚園教諭、保育士になることをめざす学生や実際に幼稚園や保育所、認定こども園などで働く保育関係者らが、日々の学習や活動に有効な理論と実践のヒントを学ぶことができるテキストです。
 本書の執筆にあたった著者11名は、街なかの地域または自然が身近な地域など子どもたちが置かれたそれぞれ地域ごとの「環境」の特性に合わせてESDを取り入れた保育を行えるように、何度も編集会議で研究・実践報告や意見交換をして議論を重ねコンセンサスを高めたうえで内容構成を決めて編集しました。是非とも本書を手に取って、多くの皆さんに読んでいただきたいお薦め本です‼
 (編集部)

目 次
序 章 持続可能な社会を担う幼児期の環境教育・ESD
 第1節 幼児教育と環境教育・ESDをめぐって
 第2節 本書の位置づけ
 第3節 環境教育の成立とESDへの接続
第1章 幼児期のESDの今日的な動向
 第1節 SDGsとESD
 第2節 世界の動き
 第3節 国内の動き
 第4節 国内のユネスコスクールの動き
 第5節 Whole-School Approachとカリキュラムデザイン
第2章 保育者養成におけるインタープリテーションの重要性
 第1節 子どもが地域資源とかかわる意義
 第2節 インタープリテーションとは
 第3節 保育におけるインタープリテーションの意義
 第4節 保育現場でのインタープリテーション実践
 第5節 保育とインタープリテーションをつなぐ
第3章 幼児期の子どもと動物とのふれあいの意義
 第1節 自然環境のなかで出会う動物の不思議を知る
 第2節 子どもの成長を促す動物の力
 第3節 体験を通して生物多様性を知る
 第4節 生態系を意識した幼児期の環境教育
第4章 幼児期におけるESDとしての食育
 第1節 食べること,生きることと,地球環境のつながり
 第2節 「ふつう」の食育とESD
 第3節 保育における食を中心としたESDの実践例
 第4節 室内遊びを通した食育の教材案
 第5節 ESDから食育を,食育からESDを捉え直す意義
第5章 自然体験を通して広がる人間関係と発達
 第1節 子どもをとりまく人的環境
 第2節 幼児における自然体験の重要性
 第3節 幼児の自然体験
 第4節 幼児の自然体験の実際
 第5節 自然体験における保育者の役割
第6章 幼児期の多文化学習の可能性―アイヌ文化学習を事例に―
 第1節 多文化教育における学習―多文化学習とは
 第2節 幼児期の多文化学習の実践―自然教育としてのアイヌ文化学習
 第3節 幼児期の多文化学習の未来
第7章 文字を扱った幼児期の森林環境教育プログラムの可能性
 第1節 森林環境教育プログラムのなかで数・文字を扱うことの意義
 第2節 森林環境教育プログラムのなかで数・文字を扱う方法
 第3節 数・文字を扱う森林環境教育プログラムの実際
 第4節 数・文字を扱う森林環境教育プログラムの未来
第8章 ESD実現をめざした環境構成のポイント
 第1節 環境とは何か
 第2節 いまある環境をどう園活動に活用するか
 第3節 園の特徴に応じた環境づくり
終 章 幼児教育における環境教育・ESDの未来
 第1節 幼児期におけるESDを発展させるには―各章で得られた知見
 第2節 持続可能な地域を創る幼児期のESD事例
 第3節 持続可能な社会を創る担い手を養成する保育者養成校の未来と課題

巻末資料 幼稚園教育要領解説(抄)

執筆者紹介
[編著者]
 降旗 信一  東京農工大学 [序章・終章]
 菊池 稔  名寄市立大学 [序章・終章]
[著者]
 田中 住幸  札幌大谷大学短期大学部 [第1章]
 増田 直広  鶴見大学短期大学部 [第2章]
 地下まゆみ  大阪大谷大学 [第3章]
 小野瀬剛志  仙台青葉学院短期大学 [第4章]
 中本 貴規  飯田短期大学 [第5章]
 岡 健吾  北翔大学 [第6章]
 陳 倩倩  学校法人リズム学園 はやきたこども園 [第7章]
 板倉 浩幸  東京農工大学 [第7章]
 仙田 考  田園調布学園大学 [第8章]